長崎市の「池島」は、世界遺産の軍艦島(端島)と並んで、長崎県のもう一つの主要な炭鉱の島として知られています。
池島は軍艦島と比べると面積が10倍以上ありますが、東西1.5km、南北1km、周囲4km、面積が約0.9km²と
小さい島です。
1959年から石炭の産出が始まりました。その後世界的な電化に伴い石炭の需要が減ったため、2001年に残念ながら閉山になりました。
約40年にわたって日本のエネルギーを支えた池島炭鉱は、実は「日本で最後まで残った海底炭鉱のひとつ」でした。閉山した2001年は、日本の炭鉱の歴史がほぼ幕を下ろした年でもあり、池島はその最後の証人とも言える存在です。だからこそ、坑道や施設が良い状態で残っている池島は、産業遺産としてとても貴重な島なのです。
池島には最盛期(1970年)、約7800人の人が住んでいましたが、現在では住宅など廃墟となった建物もたくさんありますが、閉山後、無人になった軍艦島と違って、今でも150人ほどの人が住んでいます。
人口が最も多かった時代の池島には、学校も、病院も、映画館も、パチンコ店まであったといいます。小さな島に、ひとつの「まち」が丸ごと存在していたのです。島にそびえる大型アパート群は、その繁栄の名残。エレベーターのない高層アパートが並ぶ光景は、当時の活気を今に伝えています。
そして、島を歩いていると、あちこちで猫たちに出会えるのも池島の隠れた魅力です。人なつっこい猫たちがのんびりと日なたぼっこをする姿は、廃墟の風景とあいまって、なんとも言えない味わいがあります。「猫好きの島めぐり」の目的地としても、実はひそかに人気なのです。
ここが、池島のいちばん面白いところです。軍艦島が「完全に時が止まった無人の廃墟」だとすれば、池島は「人の暮らしと廃墟が同居している島」。巨大なアパート群の一室には今も灯りがともり、その隣の棟は蔦に覆われて朽ちていく。生活と廃墟の境界線を、同じ風景の中で見られる場所は、日本中を探してもそう多くありません。「生ける廃墟」と呼ばれるゆえんです。
しかし、池島には子供は数人しかいないので数十年後には軍艦島同様、廃墟の島になる事が予想されています。
つまり、池島は「今しか見られない島」です。無人島になってしまえば、軍艦島のように上陸や見学が制限され、自由に歩くことはできなくなるかもしれません。人が住み、フェリーが通い、島の中を自分の足で歩ける「今」こそが、池島観光のいちばんの見ごろだと言えるでしょう。
交通アクセス
長崎市内から公共交通機関(バス)or自家用車で、フェリー乗り場(神浦港or大瀬戸港)まで約1時間。フェリーで約30分で到着。
「離島」と聞くと行くのが大変そうに感じるかもしれませんが、長崎市内から半日あれば到着できる距離感です。フェリーの上から眺める角力灘(すもうなだ)の景色も美しく、島に近づくにつれて、海の上に浮かぶアパート群のシルエットが見えてくる瞬間は、ちょっとした感動があります。
日帰りでも十分楽しめますが、時間に余裕があれば、島やフェリー乗り場周辺でゆっくり過ごす一泊プランもおすすめです。朝夕の光の中で見る島の風景は、日中とはまた違った表情を見せてくれます。
しかし、公共の交通機関は時間の制約等があるので、神浦港か大瀬戸港 近辺で事前に宿泊するか、当日ならレンタカーを借りた方が良いと思います。
公共交通機関の場合は神浦港、自家用車の場合は、大瀬戸港推奨。
また、島内での移動も考えておきたいポイントです。池島は小さな島とはいえ坂道が多く、見どころは島のあちこちに点在しています。歩いてまわるなら、動きやすい靴と飲み物は必須。フェリーで車ごと渡ることもできるので、体力に自信のない方や家族連れは、車での上陸も検討すると良いでしょう。
フェリーのほかに小型の高速船もありますが、いずれも便数は多くありません。行きと帰りの時刻を先に確認して、島での滞在時間から逆算して計画を立てるのが、池島観光を成功させる最大のコツです。特に炭鉱体験ツアーに参加する場合は、ツアーの開始時刻に間に合う便を必ず確認しておきましょう。
池島炭鉱坑内体験ツアー
池島炭鉱体験の詳しい内容はホームページに載っているので参照してもらえれば分かると思いますが、ザックリ言うと、ディズニーランドのビッグサンダー・マウンテンの10倍は面白かったです。
ビッグサンダー・マウンテンは、人気のアトラクションで『活気が失われた鉱山を猛スピードで駆けぬけるのは、機関士のいない鉱山列車』がコンセプトです。
しかし、池島の炭鉱列車・トロッコは暴走しません、機関士も居ます。迫力満点なスピードも出ないし急カーブも在りません。

でも池島の炭鉱列車は炭鉱内で停車して、そこで炭鉱体験が出来て模擬発破とかも出来ます。
この「本物の坑道の中に、実際に入れる」というのが、どれほど貴重なことか。かつて日本各地にあった炭鉱は次々と閉山し、坑内に観光客が入れる形で体験できる場所は、今ではほとんど残っていません。教科書や映像でしか知らなかった「炭鉱」という世界を、五感で体験できる。大人にとっては学び直しの場として、子どもにとっては生きた社会科見学として、これ以上ない場所です。
ディズニーランドの炭鉱は作り物ですが、池島の炭鉱は本物の炭鉱です、日本で唯一無二の炭鉱体験が出来るのは池島だけです。
ツアーでは、実際に坑内で使われていたトロッコ電車(人車)に乗り込み、薄暗い坑道をゆっくりと進んでいきます。ヘルメットとキャップランプを装着した瞬間から、気分はもう炭鉱マン。坑内はひんやりと涼しく、掘削機械の実演や模擬発破の体験など、本物の坑道だからこその迫力が味わえます。元炭鉱マンの方がガイドを務めてくれるのも大きな魅力で、機械の説明ひとつにも、実際にここで働いていた人ならではの実感がこもっています。
夏でも坑内は涼しく、逆に冬は外より暖かく感じられるのも、坑道ならではの面白さです。地上に戻って明るい空を見上げた瞬間、「炭鉱マンたちは毎日この暗闇で働いていたのか」という実感が、ずしりと胸に残ります。
所要時間や開催日、料金などの詳細は時期によって変わることがあるため、参加する際は必ず事前に公式の案内を確認し、予約をしてから訪れてください。
炭鉱の仕事は奴隷並?
そもそも炭坑内の仕事は超過酷な肉体労働?
炭鉱での労働環境はかなりブラックな状態で、ブラックどころか、奴隷並みの扱いをされていた・・・・そんなイメージしか無いのですが。


じつは、思っているよりも肉体労働じゃない、むしろ楽?
もちろん、炭鉱の歴史をさかのぼれば、戦前・戦中の過酷な労働環境の時代があったことも事実です。ただ、池島炭鉱が操業していたのは戦後の高度成長期からの約40年間。時代とともに機械化が進み、労働環境も大きく変わっていきました。
採炭の最前線は高性能の機械が担い、坑内には冷房や安全設備も整備されていく。もちろん、海の底深くでの仕事ですから、危険と隣り合わせであることに変わりはありません。それでも、「炭鉱=過酷一辺倒」というイメージだけでは語れない、誇りを持って働く技術者たちの世界が、そこにはあったのです。こうした話を、実際に働いていた方の口から直接聞けるのも、池島ならではの体験です。
これは、池島で働いてた人に聞いた話です、個人の意見なので信憑性については各自の判断に任せますが、炭鉱の仕事は地中奥深くまでトロッコ電車で行きます。
往復4時間前後かかる場所もあり、その時間も労働時間に含まれますし、地中の気温は年中一定なのである意味快適に過ごせてたらしいです。
しかし楽な仕事とは言い過ぎだとおもいます。
炭坑内での発破で数人は死んでますから、過酷だとは思いますが、決して奴隷のような強制労働じゃなく、炭坑専門職として働いていた、そのように話されてました。
その上で報酬も普通のサラリーマンに比べたら桁違いなので、池島炭鉱が閉鎖された後は、多くの人は北海道の夕張炭鉱に行ったそうです。

池島の散策
炭鉱ツアーが終わり、わたしは池島を歩いて散策しました。
まだ島には数百人の方が住んでおられるので、好奇な目で島を散策するのは抵抗がありました。
自分が逆の立場だったらあ、自分の住んでる所を廃墟呼ばわりして観光客が来ても良い気分はしないよね、そんな思いもありながら、自分の探求心を抑えきれず島を歩きました・・・・。


でも、形あるものが時間経過と共に朽ちる姿は哀愁があり人を引き付ける力があります。
池島全体は場所にもよりますが、廃墟と言うには若すぎる、まだ時間が足りてない気がします、まだ廃ていません、これから廃て行く、その途中経過な景色がカオスな気がしました。
写真好きの方にとって、池島は被写体の宝庫です。蔦に覆われた巨大なアパート群、坑道へと続く錆びたレール、海と廃墟が同じフレームに収まる風景。そこに、住んでいる方の生活の気配や、島でのんびり暮らす猫たちの姿が混ざり合って、単なる「廃墟写真」では終わらない、不思議な温度のある一枚が撮れます。ただし、島には今も人が暮らしています。住宅地では住民の方のプライバシーに配慮し、立入禁止の場所には入らないなど、マナーを守って撮影を楽しみましょう。





まとめ
長崎市内から公共交通機関(バス)or自家用車で、フェリー乗り場(神浦港or大瀬戸港)まで約1時間。フェリーで約30分で到着 しかし、バスの場合は時間の融通が利きにくいのでレンタカーがお勧め。
池島炭鉱坑内体験ツアーの楽しさ満開、ディズニーランドのビッグサンダー・マウンテンの10倍楽しいです。
スリルを楽しむアトラクションと、本物の歴史に触れる体験。楽しさの種類は違いますが、「本物にしか出せない重みと面白さ」という意味で、池島の炭鉱体験は、どんなテーマパークにも負けていないと思います。
日本には島が約14,000あまりあります、離島には本土にないローカルな楽しみ方があります。
有名観光地をめぐる旅も良いものですが、池島のような「知る人ぞ知る島」には、ガイドブックの表紙にはならない、その場所にしかない物語があります。長崎を訪れる機会があれば、軍艦島とあわせて、ぜひ池島まで足を延ばしてみてください。「生ける廃墟」の風景と本物の炭鉱体験は、きっと忘れられない旅の思い出になるはずです。



